子供見守り用のスマートウォッチ myfirstfone r1で楽天モバイルは使えるか実際に使って検証してみました。
結論からいうと電話通話は使えないものの他の機能は問題なく使えましたが、myfirstfone r1で使うSIMとしてはあまりおすすめできません。
楽天モバイル自体は悪いSIMではないのですが、スマートウォッチ myfirstfone r1には適さない理由について解説していきます。
myfirstfone r1で楽天モバイルを使ってみた感想
まずは、楽天モバイルを使う上で理解しておく必要がある”楽天回線エリア”と”パートナー回線エリア”の違いを説明しましょう。
楽天の提供するサービスエリアには、楽天の基地局の電波を利用する「楽天回線エリア」とパートナーの基地局の電波を利用する「パートナー回線エリア」の2つが存在します。
パートナー回線エリアは、au回線にローミング接続するエリアです。
自前の楽天モバイルの回線だけだとエリアがカバーできないので、他のキャリアから回線を借りているのです。
従って、ご自分のお住まいの地域が楽天回線エリアか、パートナー回線エリアがによって違ってくるのです。
楽天回線エリア内での動作は可能
楽天モバイルのSIMは、Oaxis の公式HPの非対応SIMカード のリストに入っていますが、非対応の理由にBand3(1.7GHz)以外、データ通信ができませんとされています。
逆にいえば、band3だけであれば通信ができるということです。
手持ちの楽天モバイルのSIMカードをmyFirst Fone R1 に入れてAPN設定し、楽天回線(楽天自前の回線)エリアの中でテストしたところ、位置検索、SOS、ビデオ通話・IP電話等の機能は使えましたが、電話回線を使った通話は使えませんでした。
なお、iijmioやHISモバイル、b-mobile、イオンモバイル等の格安SIMのAPNは予めセットされていますが、楽天モバイルのAPNはセットされていないので、手動で設定してやる必要があります。
とはいえ、設定自体は難しくなく、メニュー画面より設定(歯車のマーク)をおし、「APN追加」選択→APN設定画面へ遷移して以下を設定してやるだけです。
名前 | rakuten |
APN | rakuten.jp |
MCC | 440 |
MNC | 11 |
表示されるキーボードが小さく、入力がしずらいですが、
名前「rakuten」
APN「rakuten.jp」を入力します。
プロキシ、ポート、ユーザー名、パスワード、サーバ、MMCS、MMSプロキシ、MMSポートは未設定で問題ありません。
続いて、MCC「440」、MNC「11」、認証タイプ「PAPまたはCHAP」選択し、
画面下の「・・・」マークを押し、保存を選択します。
そしてAPNで上記で設定したrakutenを選べば設定完了です。
キッズケータイやスマーとフォン等を使っている友達と電話回線を使って通話したいという場合は、楽天モバイルSIMは適さないということになりますが、myFirstFone R1アプリを入れていればLINEのように通話可能で、主要な機能は使えるといえます。
パートナー回線エリアでの動作
楽天回線エリア外の場合はどうでしょうか。
パートナー回線の場合は、 au回線の方が安定しているだろうし、むしろいいんじゃないかと思う方もいるかと思いますが、パートナー回線では使えない可能性が高くなっています。
Oaxis のサイトには、以下のように書いてあります。
NTT(Dプラン)とSB 回線であること。auプラン(Aプラン)はご利用頂けません。
引用元:Oaxis.jp
メーカーサイトにauは使えないと書いてあるので、パートナー回線(au)は使えないと思われます。
又、au回線によるローミングサービスは、2022年4月から順次楽天回線へ切り替え始めており、多くの地域で原則2023年3月末に終了予定となっています。
myfirstfone r1で楽天モバイルがおすすめできない理由
myfirstfone r1で使う際に重要と考える要素は、以下の3点です。
・月額の値段が安い
・使用できるエリアが広い(つながりやすい)
・すべての機能が利用できる
料金が安いとはいえない
1GB以下のデータ容量が無料の時代であれば、メーカー推奨ではないが、楽天モバイルを使うという選択肢もありました。
しかし、2022年7月からは楽天モバイルは1GB未満であっても最低1,078円の料金がかかるようになりました。以下の料金体系となっています。
データ容量 | 料金(税込) |
0-3GB | 1,078円 |
3GB-20GB | 2,178円 |
20GB~無制限 | 3,278円 |
スマートウォッチで使用するデータ容量としては1GB程度、多くとも3GB程度が想定されます。
一方で、楽天モバイルの魅力としては、無制限のデータ容量を3,278円で使える点にあり、1,078円より維持費が安い格安SIMは以下のように多数あり、料金面での優位性はないといえます。
下記はデータ通信プランの料金です。(楽天モバイルが音声通話を使えないため、音声プランではなく、データプランと比較しています)
データ容量 | HIS | b-mobile | iijmio |
100MBまで | 198円 | 209円 | 740円 |
1GBまで | 770円 | 528円 | 740円 |
2GBまで | 770円 | 935円 | 740円 |
3GBまで | 1,320円 | 935円 | 900円 |
Rakuten Linkアプリが使えず、通話料無料ではない
楽天モバイルを使うメリットの一つとして、Rakuten Linkのアプリを使用すれば通話料無料というメリットがあります。
しかし、myfirstfoneの場合は、Rakuten Linkのアプリを入れることができません。
従って、通常の電話機能を使って通話する場合は普通に電話料金がかかります。
又、myfirstfoneの標準機能としてIP電話の機能があり、電話機能を使わなくてもスマートフォンにインストールしたアプリ宛てに通話料無料でかけることができます。
楽天モバイルの優位性はないといえるでしょう。
エリアが大手キャリアに比べて広くない
楽天モバイルも基地局を急速に拡大してきていますが、やはりドコモやau,ソフトバンクといった大手キャリアのエリアにはかないません。都内であれば、楽天モバイルのエリア内であることも多いですが、地方であればエリア外であることも多いです。
楽天モバイルエリアは以下URLからみることができます。
https://network.mobile.rakuten.co.jp/area/index_a.html
最悪のケースとして、連れ去りの被害にあった場合、エリアの問題で追跡ができなくなるのは論外です。
従って、使用できるエリアというのが重要になります。エリアを考えると電波が通じる範囲が広いドコモかソフトバンク(auはmyfirstfone非対応)系の格安SIMを使うのがよいでしょう。
Oaxis公式で推奨されていない
myfirstfoneの販売元であるOaxisの公式HPによると使用できるSIMとして挙げられているのは、”弊社が指定していないタイプのSIMカードをご利用いただいた場合は、製品の保証が出来かねます事、予めご了承ください。”という注意が記載されています。従って、あえて
SIMカード会社 | 回線 |
IIJmio | Dプラン(NTT回線) |
BiC SIM | Dプラン(NTT回線) |
Yahoo モバイル | ソフトバンク回線 |
イオン モバイル タイプ1 | Dプラン(NTT回線) |
HIS モバイル | Dプラン、ソフトバンク回線 |
楽天モバイルは以下のように非対応の理由が挙げられており、回線が余っている等でなければ積極的に使う理由はないでしょう。
SIMカード会社 | プラン | 非対応の理由 |
Rakuten モバイル | 楽天回線 | Band3(1.7GHz)以外、データ通信ができません。 |
まとめ
楽天モバイルの特徴や実際に使ってみての感想を踏まえての特徴をお伝えしました。
結論としては、スマートフォンでデータ容量を多く使う方や通話を多くする方には決して悪いSIMではないが、スマートウォッチの使い方には合わないため、あまりおすすめはしないという結論になります。
データ容量 | HIS | b-mobile | iijmio |
100MBまで | 198円 | 209円 | 740円 |
1GBまで | 770円 | 528円 | 740円 |
2GBまで | 770円 | 935円 | 740円 |
3GBまで | 1,320円 | 935円 | 900円 |
以下記事でmyfirstfoneで使用できる上記で紹介したHISモバイルやiijmioといった格安SIM(月額198円~)の比較をしていますのでご覧ください。