水泳可能な5気圧防水のスマートウォッチは多いものの、それを超える10気圧防水のスマートウォッチも少数ながら存在します。
今回は、海やサーフィン等のより強い水圧がかかる環境でもガツガツと使える10気圧防水のおすすめのスマートウォッチを紹介したいと思います。
10気圧防水性能とは?
前提として、防水についての話をすると防水性能は、日本ではJIS(Japanese Industrial Standard)、国際的にはISO(International Organization for Standardization)のふたつの規格によって定められてます。
JISでは、日常生活用の防水表示は「bar(気圧)」で表示、潜水用の場合は「m(メートル)」表示をすることになっています。
下記は、JISの場合の等級です。
防水等級 | 防水性能 |
3気圧防水 | 日常生活用防水 |
5気圧防水 | 水に触れる機会の多い水仕事・水上スポーツなど |
10気圧防水 | 素潜りでも使用可能 |
プールで普通に泳ぐぐらいであれば、5気圧防水でも十分です。
しかし、水の圧力によって耐えられる程度が異なるため、飛び込みをしたり、バラフライで激しく泳いだり、プールではなく、海の波の中を泳ぐといったハードな使い方をする方やサーフィン等の水上スポーツをする方は10気圧防水の方が安心でしょう。
地球上では水深10mにつき、1気圧がかかるため、10気圧防水と100m防水はイコールに思えるかもしれませんが、規格としては、上記で触れたように一般用と潜水用の2種類があります。
このふたつは、品質規格と試験項目がまったく異なり、一般用よりも潜水用の方がチェック項目がはるかに多いです。
但し、10気圧防水と100m防水は厳密にいうと異なりますが、スマートウォッチで潜水用に使えるようなものはないため、仮にメーカー側で100M防水と謳っていても同じようなものと考えるとよいでしょう。
又、海等で使用する場合は、対応する温度にも注意した方がいいでしょう。対応する温度が幅広い方が様々なシーンでタフに使えるでしょう。
10気圧防水のおすすめのスマートウォッチ
10気圧防水のスマートウォッチは、海でのサーフィンや船での釣り、ラフティング等通常のプールよりも過酷な環境が想定されます。
そのため、対応温度や電子決済方法、コンパス、温度計の機能があるかどうかを記載しています。
又、サーファーや釣り人にとっては、重要な機能であるタイドグラフ(潮の干満をグラフによって示してくれる潮位表)の機能の有無についても記載しています。
fenix 7 Sapphire Dual Power
Garminの最新のフラグシップモデルです。10気圧防水に対応し、ソーラー充電にも対応しているため、バッテリーも十分すぎる程長持ちします。
防水性能 | 10気圧防水 |
バッテリー持ち | スマートウォッチモード:約18日間+約4日間* バッテリー節約モード:約57日間+約116日間* |
対応温度 | -20℃~45℃ |
タイドグラフ | × |
電子マネー | Suica |
コンパス | 〇 |
温度計 | 〇 |
*ソーラー充電、50,000ルクスの条件で1日3時間の屋外での終日着用を想定
**ソーラー充電、50,000ルクスの条件での使用を想定
50,000ルクスの目安としては、
冬の晴天時50,0000ルクス、夏の曇りの日で50,000ルクス、夏の晴天時100,000ルクスになります。
Garmin Fenix 6
アウトドアのスマートウォッチで定評があるGarminのFenix6は10気圧防水対応です。又、Suica対応や水泳等の様々なアクティビティに対応していることからおすすめのスマートウォッチです。
最新モデルではなくなりましたが、スペック的には十分すぎる性能です。
防水性能 | 10気圧防水 |
バッテリー持ち | 最大13日間 |
対応温度 | -20℃~45℃ |
タイドグラフ | × |
電子マネー | Suica |
コンパス | 〇 |
温度計 | 〇 |
Garmin Instinct
アメリカ国防総省MIL規格「MIL-STD-810G」の試験をクリアした過酷な環境にも耐えられるタフなスマートウォッチです。
海で使用する場合は塩分の影響が心配ですが、Method509.6準拠の規格において、腐食試験をクリアしており、海洋環境下でも高い耐久性を保持することが証明されています。
防水性能 | 10気圧防水 |
バッテリー持ち | 14日 |
対応温度 | -20℃~60℃ |
タイドグラフ | × |
電子マネー | × |
コンパス | 〇 |
温度計 | × |
又、タイドグラフの機能があるモデルもあります。
SUUNTO 9 BARO
SUUNTO 9 BAROは、強靭なボディに気圧高度計測機能を搭載したマルチスポーツ対応のGPSウォッチで10気圧防水です。100mという表記はありますが、潜水には対応していないでしょう。
防水性能 | 100m/10気圧 |
バッテリー持ち | 14 日間 |
対応温度 | -20℃~+55℃ |
タイドグラフ | × |
電子マネー | × |
コンパス | 〇 |
温度計 | 〇 |
Polar VANTAGE V2
Garmin Instinctと同様、ミリタリースペック(MIL-STD-810G)の耐性テストをクリアしており、高い防水性能を誇ります。Polarといえば、心拍計の精度が高いことで有名なメーカーです。
公式サイトによると水中で使用できますが、スキューバダイビングには使用できませんとしており、防水性能100mというのは、潜水可能ということではないようです。
防水性能 | 100m防水 |
バッテリー持ち | 最高7日間 |
対応温度 | -10°~50°C |
タイドグラフ | × |
電子マネー | × |
コンパス | 〇 |
温度計 | × |
Nixon Missionアクションスポーツスマートウォッチ
米国カリフォルニア州にある腕時計メーカー Nixon (ニクソン) 製のスマートウォッチです。
アウトドアやスポーツ向けとした耐衝撃対応の堅牢設計となっています。
Android Wear搭載のスマートウォッチとしては、10気圧防水は初のモデルになります。
Android Wear搭載だとアプリストアからアプリをダウンロードできるのが魅力です。
防水性能 | 10気圧防水 |
バッテリー持ち | 1日 |
対応温度 | 不明 |
タイドグラフ | × |
電子マネー | × |
コンパス | 〇 |
温度計 | 〇 |
Amazfit T-Rex Pro
Amazfit T-Rex Proは国防総省が定める軍事グレードテストに合格しているタフなスマートウォッチで、10気圧防水に対応しています。値段に比較してコストパフォーマンスがよいモデルです。
防水性能 | 10気圧防水 |
バッテリー持ち | 最大18日 |
対応温度 | -40°~70°C |
タイドグラフ | × |
電子マネー | × |
コンパス | 〇 |
温度計 | × |
Apple Watch Ultra 2
Apple Watch Ultra2はApple Watchをアウトドア向けに耐久性を高めたモデルで10気圧防水対応です。
「水深」App を使って、水温、水中での経過時間、40メートル(130フィート)までの水深を測定できる機能があります。
Apple Watch Ultraの画面に現在の時刻、現在の水深と最大水深、水中にいる時間、水温が表示されます。又、総ダウンロード数も20万を突破したタイドグラフのアプリ 「タイドグラフBI」もApple watchに対応しているため使用することができます。
価格は高いですが、電子マネーやフィットネス機能も充実している等その分高機能となっています。
防水性能 | 10気圧防水 |
バッテリー持ち | 最大36時間(低電力設定なら最大72時間) |
対応温度 | 0°C~40°C |
タイドグラフ | 〇(アプリ) |
電子マネー | 〇 |
コンパス | 〇 |
温度計 | × |
まとめ
10気圧防水のスマートウォッチの選択肢は少ないですが、私が選ぶとしたらアウトドアでの使用に定評があり、機能面も豊富なGarminのスマートウォッチを選ぶかと思います。
自分が好きなデザインや機能に応じて選択するとよいでしょう。