最近ではスマートウォッチ本体にSIMカードを入れることができて、スマートウォッチ単体で通話等を行うことができる機種が発売されています。
当記事ではAndroidにも対応し、SIMカードが使えてスマートウォッチ単体で通話やデータ通信ができるおすすめスマートウォッチを紹介します。
SIMカードが使えるスマートウォッチのメリット
通常のスマートウォッチは、通信ができるスマートウォッチとの連携(Bluetooth等で連携)があってはじめて通話やデータ通信ができるようになり、近くにスマートウォッチがないとデータ通信を要する機能は使えません。
SIMカードが使えるスマートウォッチのメリットは、スマートウォッチ単体でLINEでの通話やデータ通信、電話などができることです。
近くにスマートウォッチがなくともデータ通信ができるようになるので、以下のような方に向いています。
向いている方
・スマートフォンなしでスマートウォッチ単独で身軽に行動したい方
・スマートフォンではなく、ガラケーをつかっているが、スマートウォッチを使ってみたい方
・お年寄りの見守り用途やお子さんの見守り用途に使用したい方
SIM対応のスマートウォッチを選ぶ際のポイント
続いて、SIM対応のスマートウォッチを選ぶ際のポイントをあげていきます。
対応しているSIMの電波方式(バンド)
購入したスマートウォッチが契約しているSIMに対応していない場合もあります。
各キャリアによって使用している「周波数帯(バンド)」が異なっています。
周波数は限りがあるため、区分けは国(総務省)によって決められており、各キャリアにそれぞれ使用可能な周波数帯が割り当てられています。
スマートウォッチの対応しているバンドをよく確認した上での購入が必要です。
電波が通じる範囲にも影響してくるので、なるべく広いバンドに対応したものがよいでしょう。
下記で各キャリアの周波数帯をまとめた表を記載します。
バンド周波数帯 | ドコモ | au | ソフトバンク |
Band1(2.0GHz) | ◎ | ◎ | ◎ |
Band3(1.7GHz) | ◎ | ○ | |
Band8(900MHz) | ◎ | ||
Band11(1.5GHz) | △ | ○ | |
Band18/26 (800MHz) | ◎ | ||
Band19(800MHz) | ◎ | ||
Band21(1.5GHz) | ○ | ||
Band28(700MHz) | △ | △ | △ |
Band42(3.5GHz) | △ | △ | △ |
◎について説明するとドコモ系の回線を使用する場合は、ドコモが使っている電波の周波数帯は他にもありますが、B1、B3、B19の3つのバンドだけ対応していれば基本的には問題なく使用できます。
対応しているSIMのサイズ
対応してるSIMのサイズが異なる場合、SIMのカット等が必要になるので、最初から対応しているSIMサイズを確認して選んだ方がよいでしょう。
なお、現状nanoサイズという小さいSIMサイズがスマートフォンでもスマートウォッチでも主流となっており、nanoサイズのものを選択すれば、スマートフォンとも共有ができますし、大きな失敗はないでしょう。
OSとアプリを入れられるか
スマートウォッチのオペレーティングシステム(OS)に何を使用しているかも確認した方がよいでしょう。
AndroidOSの場合は、通常のスマートフォンと同じようにgoogle playでアプリをインストール可能で、幅広いことができます。ほぼ小さいスマートフォンと同じです。
スマートウォッチ独自OSの場合は、google playでインストールはできず、プリセットされている機能のみ使えることが多くなります。
なお、紹介しているスマートウォッチは単独でも使用できますが、スマホとも連携(ペアリング)することができ、スマホの着信やLINEを通知したりといった通常のスマートウォッチとしての使い方もできます。
今回紹介しているスマートウォッチはiOSとAndroidいずれにも対応しております。
スピーカーとマイクがついているか
SIMカードが使えるスマートウォッチを選択する方の多くは、単独で電話やLINE等でデータ通話できることを重視するかと思います。従って、スマートウォッチ本体に音を出すスピーカーと音を拾うマイクがついていることが必要であることが多いでしょう。
スピーカーはないが、Bluetoothイヤホンで接続することで通話できるものもありますが、手軽さを重視するのであれば、スピーカー、マイク付きのものがよいでしょう。
カメラがついているか
又、ビデオ通話をする方にとってはカメラがついているかも重要でしょう。
写真をとる用途ではなく、ビデオ通話の場合は自分を映すことになるので、カメラがついている位置も自分の顔が映る正面の位置が望ましいでしょう。
又、従来では130〜200万画素のものが多かったですが、最近では500万画素と比較的高画質のものが増えています。
GPSの対応有無と精度
4G通信対応スマートウォッチはほとんどがGPS通信に対応していますが、機種により対応しているGPSが異なり、精度が異なってきます。
アメリカの人工衛星A-GPSだけでなく、ロシアの人工衛星GLONASSなどにも対応しているものもあり、Googleマップを使ったナビやお年寄りの見守りに使う場合は、GPSの精度も重要となってくるでしょう。
SIMカードが使えるおすすめのスマートウォッチ
HUAWEI WATCH 4
大手のHUAWEIから発売されているHUAWEI WATCH 4は、他の単独通信が可能なスマートウォッチに比べると値は張りますがスマートフォンと接続していなくても、ウォッチ単体で着信・発信ができ、モバイルデータ通信を利用できるスマートウォッチになります。
独自OSを採用しており、Android、iOSともに対応しております。
新たに回線を契約したeSIMで、スマホとは異なる電話番号で通話ができる仕組みです。
Appple watch等は大手キャリアとの契約になりますが、iijmio(ドコモ回線)やHISモバイル(ドコモ回線)といった格安SIMにも対応しており、月額料金も抑えられるでしょう。
又、物理SIMではなくeSIMに対応している点も特徴です。SIMカードの抜き差しが不要で回線契約後にSIMカードが届くまで待つ必要もなく、開通させてすぐに通話とネットを利用できます。
OS | 独自OS |
対応スマホOS | iOS 13.0以降とAndroid 6.0以降 |
画面 | 約1.5インチ |
サイズ | 46.2 mm × 46.2 mm × 10.9 mm |
重量 | 約48 g(ストラップ含まず) |
対応バンド | (LTE)B1/B6/B8/B19 |
SIMサイズ | eSIM |
GPS | GPS、GLONASS、Galileo、Baidou、QZSS |
防水性能 | 5 ATM |
バッテリー持ち | スマートモード 通常使用で約3日 超長時間バッテリー持続モードヘビーユースで約8日間、通常使用で約14日間 |
KOSPET Optimus Pro 4G
Kospet Optimus Proはスマートフォンなどに使用しているAndroidOSが入っているのでgoogle playのアプリをインストールすることができます。AndroidOSとバッテリー消費が少ない独自OSの2つのOSを併用することでバッテリー持ちをよくしています。800mAhとバッテリー容量も大きく4Gモードであっても2~3日と長持ちします。
OS | Android 7.1.1 + Lite OS system |
対応スマホOS | Android / iOS |
画面 | 1.32 インチ |
サイズ | 42.3x 42.3 x 10.2 mm |
重量 | 70g |
CPU | MTK6739 1.25GHz Tasu NRF52840 |
RAM | 3GB |
ストレージ | 32GB |
カメラ | あり 8.0MP |
対応バンド | (LTE)B1/2/3/5/7/8/12/17/20 |
SIMサイズ | Nano SIM |
GPS | GPS/GLONASS |
防水性能 | IP67 |
バッテリー持ち | 800mAh 4Gのモード 2~3日間 長持ちモード 7日間 |
KOSPET Prime 2
上記のKOSPET Optimus の最新モデルです。
メモリも4G,ストレージも64GB、CPUはオクタコアのHelio P22を搭載しており、スマートウォッチとしてはかなり高性能です。
Helio P22は、海外版スマホだとXperia L3やGalaxy M01sなどのエントリークラスのスマートフォンに使われており、もはや小型スマホといってもよいスペックです。フルスペックのAndroidがのっているため、googleplayにあるアプリの多くが使用できます。
回転式の1,300万画素のカメラがついており、他人や風景などの写真を取る時は外側に向けて撮影し、自撮りする場合やLINEビデオ通話などをする場合には内側に回転させて使うことが出来ます。
回転式カメラを自撮り方向に向ければ、LINEビデオ通話もバッチリできる等使い道は多いでしょう。
4GのSIMに対応しており、対応しているバンドも広く、様々な通信会社で使用することができます。上記の対応しているバンド表と見比べるとドコモ系の回線が最もつながりやすいようです。
OS | Android10 |
対応スマホOS | iOS9.0およびAndroid5.1以降 |
画面 | 2.1 インチ |
サイズ | 73.75 × 63.75 × 17.4 mm |
重量 | 120g程度 |
CPU | MediaTek Helio P22 |
RAM | 4GB |
ストレージ | 64GB |
カメラ | 1300万画素 回転カメラ |
スピーカ/マイク | ○ |
対応バンド | (LTE)B1/2/3/5/7/8/12/17/20 |
SIMサイズ | Nano SIM |
GPS | GPS/A-GPS/GLONASS/Baidou |
防水性能 | 非対応 |
バッテリー持ち | 1,600 mAh スタンバイ:3〜5日、毎日の使用時間:約1〜2日 |
Ticwris-Max S 4Gスマートウォッチ
2.4インチディスプレイとスマートウォッチとしてはかなり大きな画面、HD 8.0MPカメラ、2880mAhと大容量が特徴のモデルになります。こちらもKOSPET製のスマートウォッチです。
Android 7.1 OS搭載なので、ペアリングせずに単独でも普通に動作するスマートウォッチです。ただ、スマホと連携させるとスマホからの通知が受け取れたり、ライフログ系のデータ連係が行えるようになります。腕時計型のほぼ小さなスマホと考えた方がよいでしょう。
OS | Android 7.1 .1 |
対応スマホOS | iOS9.0およびAndroid5.1以降 |
画面 | 2.4インチ |
サイズ | 75.2 *295*16.6㎜ |
重量 | 153g |
CPU | MTK6739 1.25GHZ |
RAM | 3GB |
ストレージ | 32GB |
カメラ | フロントとサイドにあり |
スピーカ/マイク | 〇 |
対応バンド | (LTE)B1/2/3/5/7/8/12/17/20 |
SIMサイズ | Nano SIM |
GPS | GPS / GLONASS / A-GPS |
防水性能 | IP67防水 |
バッテリー持ち | バッテリー:2000mAhバッテリー 持続時間:スタンバイ:5~7日間/毎日使用:2~3日間 |
LEMFO LEM14
メモリ4G,ストレージ64GB、CPUはオクタコアのHelio P22、フルスペックのAndroid10搭載とKOSPET Prime 2とほぼ同スペックで、こちらもほぼ小さなスマホといえる機種です。
KOSPET Prime2との主な違いは、大きさがコンパクトで、取り回しがしやすく、カメラが回転式ではなく、正面カメラと側面カメラの2つがついて防水対応になっている点です。
OS | Android10 |
対応スマホOS | Android 6.0 以上 / iOS 11.0 以上 |
画面 | 1.69インチ |
サイズ | 50.5× 50.5 × 18.5mm |
重量 | 90g |
CPU | MediaTek Helio P22 |
RAM | 4GB |
ストレージ | 64GB |
カメラ | 正面カメラ800万画素 側面カメラ1300万画素 |
スピーカ/マイク | ○ |
対応バンド | (LTE)B1/2/3/5/7/8/12/17/20 |
SIMサイズ | Nano SIM |
GPS | GPS/GLONASS |
防水性能 | IP68 |
バッテリー持ち | バッテリー容量1,100mAh~1,400mAh 待ち受けで3-5日、通常利用で24時間 |
まとめ
SIMカードが使えてスマートウォッチ単体で通話やデータ通信ができるおすすめスマートウォッチを紹介しました。
多少大きくても画面が大きい方がよいという方は、KOSPET Prime 2
あまり大きくてごついのはちょっと…という方はLEMFO LEM14がスペックと値段のバランスからはおすすめできます。
なお、SIMフリースマートウォッチで使用でき、月額料金が安い格安SIMについては以下記事で比較しています。