Oaxis Japanから発売されているキッズ用スマートウォッチmyFirst Fone R1(マイファーストフォン)で格安SIMであるIIJmioと契約、設定して音声通話・ビデオ通話・メッセージ送信、GPS追跡等の機能を実際に使ってみたレビューをまとめました。
myFirst Fone R1とは
myFirst Fone R1(マイファーストフォン)は、Oaxis Japanから発売されているキッズ用スマートウォッチになります。Oaxisは、シンガポール発のキッズスマートウォッチの専門メーカーです。
4G LTE通信対応で両親など保護者がもつスマートフォンなどとリアルタイムでのコミュニケーションが可能になっており、見守り機能としてはGPSによる位置確認機能とセーフティーゾーンを超えた時のアラートがあります。
位置確認機能は設定した時間毎に、子供の移動履歴が記録され、親のスマホのアプリ上で位置履歴を確認すれば、日付ごとにお子様の位置情報の履歴を確認することができます
アラート機能は、指定されたセーフティゾーンを越えたときに、その場所に基づくアラートが通知される機能になります。
機能を表にまとめると以下の通りです。
項目 | 機能 |
GPS | 〇 |
位置情報把握 | 〇 |
SOS機能 | 〇 |
電池持ち | 48時間 |
防水等級 | IPX7 |
通話 | 音声通話、IP電話、ビデオ電話 |
SIMフリー | NTT回線、SB回線 |
SIMサイズ | nano SIM |
通信方式 | 4G |
上記のようにクラスモード」というカスタムのマナーモードがあり、親がアプリで管理でき、例えば、午前8時半から午後17時まで設定すれば、その間はGPSと緊急SOS以外の機能をオフにすることができます。
スマートフォンの持ち込みを禁止している学校も多いかと思いますので、これでしたら子供も授業中にいじるということもできず、単なるGPS付きの時計として機能するので安心です。
その他、センサーによりデバイスが外れたらアラートをしてくれたり、電源オフをできないようにしたりとかなり、子供の見守り用途として考えられたつくりになっています。
Apple watch等に比べると値段が手ごろで、Apple watchは格安SIMが使えず、月額の維持費が高くなりがちですが、myFirst Fone R1は格安SIMでの使用も可能です。
又、海外製のスマートウォッチは技適を通っていないことが多いのですが、公式HPによるとmyFirst Fone R1は技適にも通っており安心です。子供の見守り用途として考えられたつくりになっており、おすすめできる機種になります。
IIJmio はmyFirst Fone R1対応のSIMカード
myFirst Fone R1は公式サイトからSIMカード付きで購入することもできますが、自分でSIMカードを用意することもできます。自分でSIMカードを用意した方が安く契約が可能です。
SIMカードは相性もあるのですが、iijmioはOaxis Japanが公式HPで動作確認をしていますと記載しているSIMになるので安心して使えます。
実際に私もiijmioの音声SIMを契約してつかってみましたが、すべての機能が問題なく使えました。
当記事の後半で詳細についてレビューしています。
なおここではmyFirst Fone R1を対象として記事を書いていますが、後継機種の「myFirst Fone S3」「myFirst Fone R1s」も対応SIMは同じであり、iijmioは公式サイトでも動作確認済みの対応SIMカードとして示されているため、安心して使用できます。
IIJmioのプランを選択する
IIJmioの公式サイトのSIMカードページをみると色々なSIMカードやプランが載っており、どれを選べばよいか迷ってしまう方も多いかと思います。
ここでは、プランを選ぶポイントをわかりやすく解説します。
音声SIMかデータSIMか
まずSIMには音声SIMとデータ通信SIMがあります。
音声SIMの方データSIMではできない音声通話ができる分、価格が少し高くなりますが、音声通話をしたい場合は音声SIMを購入する必要があります。
データ通信SIMは、音声通話(電話)以外ができるSIMカードです。
機能を表にまとめると以下の通りです。
SIM種類 | 音声SIM | データSIM |
音声通話(ダイヤル発信) | 可 | 不可 |
音声通話(IP電話) | 可 | 可 |
ビデオ電話 | 可 | 可 |
ボイスメッセージ | 可 | 可 |
テキストメッセージ | 可 | 可 |
音声通話(ダイヤル発信)と音声通話(IP電話)の違いとしては音声通話(ダイヤル発信)は、例えばキッズケータイやスマホを使っている友達と電話回線を使って通話したいという場合、電話番号をもっているのでかけることができますが、データ通信を使った通話の場合は、アプリをインストールしている予め登録してある端末とのみ通話ができる違いがあります。
IP電話はデータ回線を使った通話なので、通話料金がかかりませんが、音声通話の場合は、別途通話料がかかります。
又、ダイヤル通話は着信がずっと鳴り続けるため、気づきやすいのですが、IP電話がかかってきたときはアプリの通知が表示されるだけなので、着信に気付きづらいというデメリットがあります。
従って、音声SIMとデータ通信SIMどちらがよいかは、個々の使い方次第になります。
個人的には金額も100円程度しか違わないため、万が一のことを考えるとダイヤル通話も使えるようにしておいた方が良いのではないかと思います。
データ容量がどれくらい必要か
データ容量 | 音声SIM価格 | データSIM価格 |
2GB | 850円 | 740円 |
5GB | 990円 | 900円 |
10GB | 1,500円 | 1,400円 |
15GB | 1,800円 | 1,730円 |
20GB | 2,000円 | 1,950円 |
myFirst Fone R1はスマートウォッチでデータを使用するのは、
・メッセージの送信
・音声電話、ビデオ電話
・位置情報の送信
等なので2GBプランで十分でしょう。
myFirst Fone R1の公式でも2GBが推奨とされており、その条件は十分に満たしています。
従来は1GB以上が推奨だったのですが、新アプリでは様々な機能を追加したため、従来アプリでの接続時よりもデータ利用量が増加しているため通信容量が増えています。
又、仮に実際に使ってみてもう少し容量が必要だった場合も手数料もなく、月単位で簡単にプラン変更ができますので、まずは最小容量でよいでしょう。
なお、データ容量は使い切れなかった場合、翌月まで繰越がされるため、データ容量が足りなくなるというケースは通常の使用方法であれば起こる可能性は低いでしょう。
SIMカードの購入方法が初めてでわからないという方は、スクリーンショット付きで以下の記事でわかりやすく解説しておりますのでご覧ください。
IIJmioのmyFirst Fone R1 設定方法
続いて、実際のSIMの設定方法について説明しましょう。
IIJmio公式サイトにて注文後、SIMが届いたら下記のSIMスロットにSIMを挿入します。
SIMカードの金色の金属面が上になります。
まずはmyFirst Fone R1の設定画面でiijmioでつながるように設定をしてあげる必要があります。
はじめてSIMカードを挿入したときは、APN設定をする画面がでてきますので、自動でiijmioのAPNが検索されます。
うまく検索がされない場合は下記のようにiijmioのAPNを手動で選択してください。
iijmioは予め設定されているAPNの中にあり、選択するだけで大丈夫ですので、非常に簡単です。
別のSIMから変更する場合は、SIM入れ替え時に初期表示されませんので、下記の歯車のマークの設定画面をクリックし、続いてAPNを選択し、iijmioを選択すればOKです。
無事4Gの電波をつかみました。
再起動後、APNが初期化され、QRコードが表示されます。
親側のスマートフォンにアプリを入れ、QRコードを読み取れば、設定は完了です。
IIJmioでmyFirst Fone R1 を使ってみた感想
myFirst Fone R1は、子供の安全を守るために様々な機能がありますが、通信を使用する機能に絞ってIIJmioで使った場合の動きについて実際に試してみました。なお、プランはギガプランの音声SIMでデータ容量は2GBを使っております。
プランの選び方については以下記事で解説しています。
音声通話・ビデオ通話・メッセージ送信
myFirst Fone R1では、下記のようにIP電話、ビデオ通話、音声通話(ダイヤル発信)、メッセージの送信といった連絡手段があります。
IP電話はデータ通信を使った音声電話でLINEの音声通話と同じような形です。
ビデオ通話もデータ通信を使ったビデオ通話で本体のカメラを使って、ビデオ通話ができます。
ダイヤル通話は、通常の電話と同じように音声回線を使った電話です。
なお、連絡先に登録した相手先のみと連絡ができますので、知らない人と通話してしまうこともないので安心です。
iijmioで上記の、音声通話(ダイヤル発信)、音声通話(データ通信)、ビデオ通話、メッセージの送信をすべて試してみましたが、問題なくつかえました。iijmioの音声SIMの場合になります。
iijmioのデータSIMの場合は、音声通話(ダイヤル発信)のみ使用できませんが、他の音声通話(データ通信)、ビデオ通話、メッセージの送信は使用することができます。
又、ビデオ通話も動画や音声が固まるといったこともなく、快適につかえました。やはりiijmioはMVNOの草分けであり、回線品質が他の格安SIMと比べて安定的というのはあるかと思います。
なお、iijmioでは高速通信のデータ容量がプランにより決まっており、超過後は低速通モード(最大300kbps)にて通信をすることができます。
通常の使い方だと最もデータ消費量が多いビデオ通話をかなりつかっても2ギガの容量があれば十分ですが、高速通信容量を使い切った場合の低速モードでも使うことができるか確認しました。
なお、データ使用量が増えた新OSであるFoneOSでも検証しました。
試してみた結果、低速モードだと音声通話(ダイヤル発信)、音声通話(データ通信)、メッセージ送信、位置情報追跡等機能は問題なく使えましたが、ビデオ通話は動画がカクカクしており、安定性にかけビデオ通話は使うのは厳しいかなという印象でした。
通常の使い方だと最低容量の2ギガで十分ですので、参考程度にしてください。
SOS通知
緊急時に本体横のSOSボタンを押すことで管理者アプリにアラートとその場所の位置を送信します。 SOSボタンを使用して緊急信号を送信すると同時に30秒間周囲の音を録音します。
保護者は緊急信号を受信し、管理者アプリを起動すると、緊急の位置通知と周囲の音の30秒間の録音を受信して確認することができます。
こちらの機能も実際にSOSボタンを押してためしてみましたが、アラートの受信、音声も受信ともに問題なく機能しました。
アプリ側からの音声通話・ビデオ通話・メッセージ送信
myFirst Fone R1では親のスマートフォンにアプリにインストールして通話等のやり取りをすることになります。
もちろん、電話番号を使った発信もできますが、アプリからの通話だとwifi接続でも通話できますし、なによりアプリを使った通話は音声通話、ビデオ通話ともにデータ通信をつかった通話になるので、電話料金がかかりません。
自宅からかける場合は自宅のwifiで使用できますし、使う頻度としては、アプリからの電話が多くなる方が多いのではないかと思います。
こちらも実際に親側の端末のアプリから通話をかけましたが、問題なくmyFirst Fone側で着信、通話ができました。
位置情報の確認
設定した時間毎に、お子様の移動履歴が記録され、親のスマートフォンにインストールしてあるアプリ上で「位置履歴」を確認すれば、日付ごとにお子様の位置情報の履歴を確認することができます。アプリでトラッキング頻度(5分から60分)、時間帯、曜日を細かく設定ができます。
例えば、学校にいて授業を受けている時間帯はトラッキングをしないといった形でバッテリーを節約することができます。
又、iijmioは、ドコモ網の広範囲の電波を拾うことができるので、山の中でも圏内ということが多く安心できます。
セーフゾーン通知
地図で200mから2000mまでのセーフゾーンエリアの設定ができます。
お子様が設定したエリアを越えたときに、管理者アプリに通知を送ります。
例えば、自宅や学校、塾など複数のセーフゾーンエリアを登録しておき、そのゾーンから外れた時に通知が可能です。通常と大きくことなる地域にいっている場合は通知を受け取ることができます。
その他、デバイスが外れたらアプリに通知がいったり、電源オフ禁止機能をアプリ側から設定することができ、例えば連れ去られたり等不足の事態でも勝手に電源オフにはできないといったまさに子供の見守りスマートウォッチならではのきめ細かい機能になります。
上記の位置情報の確認の頻度と連動をしており、例えば1時間で頻度を設定していて、セーフゾーンから一旦でて、位置情報の確認の時間までにセーフゾーン内にもどってきていれば、セーフゾーンから出た旨の通知がされないです。
従って、30分程度に設定するのがよいのではないかと思います。
電池持ちは十分
子供の安全を守るには、電池持ちも重要になります。少なくとも1日は持たないと実用は厳しいでしょう。
公式のスペック上だと最大48時間ですが、これはほとんどデータ通信を使用せずにいた場合の数字になります。
実際には通話やGPS追跡にバッテリーを使うため、これよりは短くなります。
SIMによっては、相性があり下記のように極端に電池持ちが悪くなるものもありますが、iijmioは公式で動作確認をしているSIMなので、そのようなこともありません。GPSのトラッキング精度は1時間に1回と初期設定の状態で実際につかってみたところ、40時間以上バッテリーが持ちました。
10分置きの設定に変更しても38時間程度持ちましたので、電池持ちは十分といえるでしょう。
SIMカード会社 | 非対応の理由 |
OCN モバイル One | グローバルIPのSIMカード。バッテリーは5-6時間しか持たないです。 |
LINE モバイル | データ通信はできません。 |
Rakuten モバイル | Band3(1.7GHz)以外、データ通信ができません。 |
AEON モバイル | グローバルIPのSIMカード。バッテリーは5-6時間しか持たないです。 |
インターリンクLTE | グローバルIPのSIMカード。バッテリーは5-6時間しか持たないです。 |
イプシム | グローバルIPのSIMカード。バッテリーは5-6時間しか持たないです。 |
ASAHI ネット LTE | グローバルIPのSIMカード。バッテリーは5-6時間しか持たないです。 |
HIS | データ通信ができない、バッテリー消耗、製品故障の原因 |
日本通信 | データ通信ができない、バッテリー消耗、製品故障の原因 |
b-mobile | データ通信ができない、バッテリー消耗、製品故障の原因 |
irumo | データ通信ができない、バッテリー消耗、製品故障の原因 |
ahamo | データ通信ができない、バッテリー消耗、製品故障の原因 |
上記はOaxis Japanの公式HP FAQより引用
まとめ
本記事ではmyFirst Fone R1でIIJmioを設定して音声通話・ビデオ通話・メッセージ送信、GPS追跡等の機能を実際に使ってみた感想をまとめました。
結論として、iijmioのSIMはmyFirst Fone R1で使用するには公式でも動作確認がされており、値段と品質のバランスが取れており、おすすめできるSIMといえるでしょう。
他のSIMも検討したいという方は以下の記事でmyFirst Fone R1での格安SIMの選び方について解説しています。